「……エルミか」

「うん」

 眉間のしわは深く刻まれ、コップをもう一つ取り出してお茶を注ぎ勇介をソファに促した。

「あえて言う事でもないと思っていたのだが、それは間違いではない」

 立ち上がり、キッチンへコーヒーを煎れに向かう。

「あ、そうなんだ」

 勇介は少し拍子抜けしていた。

 怒られるんじゃないかと内心ビクついていたというのにしれっと答えられ、上品な動きのデイトリアをリビングから眺める。

 なんかドキドキして損したと安心して胸をなで下ろした。

 しかしふと、

「ん? 四魔将?」

 二人の会話を思い出し眉を寄せた。