「あ」

 風呂から上がったデイトリアと目が合う。

 ただでさえ風呂上がりというものは大抵の美人ならそそるものである、勇介はその色気に一瞬ドキリとした。

 しかも寝間着の上はただ羽織っただけの姿で出てくるものだから、こっちが驚いてしまう。

 もちろんエルミの言葉の後というのもあるけれど、女の人だったって本当なんだろうか?

「デイ、ちょっと言っておきたいことがあるの」

「なんだ」

「前の魔王の腹心だった四人、知ってる?」

「四魔将と呼ばれていた者たちか」

 静かに応えるデイトリアとは逆に、エルミの表情は暗い。