そうして風呂から上がり、のんびりしようとコーヒーを淹れていると玄関の呼び鈴が鳴り、勇介は面倒そうにドアを開いた。

「エルミ!」

 思わず声がうわずった。

 何週間振りだろうか、彼女の澄んだ瞳が勇介を見ている。

 それがとても懐かしくもあり、勇介は嬉しさに口元をやや緩めた。

「久しぶりね、どう?」

「え、まあまあだよ」

「デイは?」

「今は風呂に入ってるよ」

 エルミを中へ促そうとするが断られた、またすぐに出るらしい。