「はあ」

 勇介は湯船で溜息を吐き出す。

 思えば二人とも人間じゃない、それなら二人がくっつく方が自然なんじゃないか。

 自分がデイに敵う要素はなに一つとして見つからない。

 唯一あるとすれば──

「人間てところ?」

 いや、なんだそれ。

 ただの種族というだけだ。

 非力で、なんの力もなくて、すぐにエルミやデイを困らせて……。

 失敗ばかりしている自分を振り返っただけのようで勇介はがっくりとうなだれた。