勇介は若干の警戒をしつつ男を見やる。

 もしエルミの想い人ならばライバルになるわけだ。

 勇介の思惑など知らずにデイトリアはカップを傾けている。

 まずは俺から牽制するかなとやや睨みを利かせた。

「えと、なんて呼べばいい?」

 わざとらしい笑顔だな。と思いながら発した。

「ん、デイでかまわんよ」

 返ってきた言葉に勇介は少しの違和感を覚える。

 なんていえばいいのか、偉そうとは違う。そう、ジジ臭い。