「あっ」

 ふと、勇介は何かを思い出した。

「あのさ」

「なに?」

「君はずっと一人で戦ってきたの? 向こうはすごい数なんだろ?」

「私だけで戦ってきたわけじゃないわ。仲間もいて、人間の中にだって魔物と戦っている人たちがいるのよ」

「へえ」

「その仲間のうちの一人を呼んであるわ、もうすぐ来る頃だと思うけど」

「えっ、ここに!?」

 唐突に切り出された言葉に勇介は声が裏返り、手に持っているコーヒーカップを落としそうになった。