魔物たちを統率するのは魔族と呼ばれる、魔界では上位に位置する存在だ。

 姿は人間と酷似しているが能力においては全てを凌駕していた。

 一方、魔物には能力(ちから)のない人間でも倒せるものから、魔族に近いものまで幅広く存在している。

 異形の姿をしており、おおよそ人とは似ても似つかない。

 その中で人語を解するものは、ほんの一握りにも満たないだろう。

 しかしながら魔族の数は魔物に対し多くはない。

 魔物は知性が劣っている分、増えやすいという性質なのかもしれない。

 魔族たちは、そんな魔物を統率し人間界を手にするべく部隊を形成してその隊長となる。

 少しでも有利になるようにと、人間から魔王を生み出すために使い魔を人間界に紛れ込ませる。