「本当にそれでいいの? そんなのつらいだけじゃないか、この先そうやってずっと愛し続けるのかい?」

 はがゆさと、やりきれない気持ちが口をついて出ていた。

 ああだめだ、言葉が止まらない。

「そんなのはただの自己満足じゃないのか!?」

 言ってしまった。

 まずい、これは言い過ぎだ。ひっぱたかれても文句は言えない。

 出会ってまだ数時間しか経っていない相手になんてことを言ったんだと自分が信じられない思いだ。

 恐る恐るエルミの顔を見やると、彼女は立ち上がるどころかソファに座ったまま少しも動いてはいなかった。