「なんでそんな言い方するんだよ。自分のことなのに、他人事みたいに──」
淡々と紡がれる言葉に息が詰まる。
「私は人ではない」
はっきりした言葉に久住は衝撃で目を見開く。
しかし、青年を見つめる青い瞳は何も示さない。
哀しみも苦しみも、何一つとして示されていない。
なのに、その瞳に空虚は窺えず強い光が宿っているようだった。
「人ではないのだ」
発したデイトリアの面持ちは、少しだけ哀しみを帯びた微笑みを浮かべた。
そんな顔を見たくなくて、久住は視線を反らす。
「お、俺は人間だし、まだちょっとしか生きてないから、沢山生きてるかもしれないデイのことわかんないけど……。好きな相手を簡単に売るみたいなこと、出来ないんだよ」
出来る訳がないじゃないか。
淡々と紡がれる言葉に息が詰まる。
「私は人ではない」
はっきりした言葉に久住は衝撃で目を見開く。
しかし、青年を見つめる青い瞳は何も示さない。
哀しみも苦しみも、何一つとして示されていない。
なのに、その瞳に空虚は窺えず強い光が宿っているようだった。
「人ではないのだ」
発したデイトリアの面持ちは、少しだけ哀しみを帯びた微笑みを浮かべた。
そんな顔を見たくなくて、久住は視線を反らす。
「お、俺は人間だし、まだちょっとしか生きてないから、沢山生きてるかもしれないデイのことわかんないけど……。好きな相手を簡単に売るみたいなこと、出来ないんだよ」
出来る訳がないじゃないか。