「いくら私でも一度に何匹も来られたら護りきれない。だからあなたも協力して、私がユウを護れるように」

 強い意志を持った瞳だった。

 彼女は本当に自分を守るつもりでいるのだと感慨にひたる。

 ダークブルーの奥に秘められた神秘性というものなのだろうか、彼女から漂う雰囲気はこの世の者とは思えない妖艶さがある。

 エルミは人間じゃない、理解ってる。

 それでも心惹かれずにはいられない。

 恋人にふられたばかりだというのに節操がないとも思うがこの感情は抑えられない。

「そんな風に女性から言われるのは嫌いじゃないね」

 冗談まじりにほのめかす。