風呂上がりのデイは実に艶っぽくて思わず押し倒したくなる。

 返り討ちに遭うのは目に見えているだけに、そんな発想は余計に虚しい。

「報告くらい静かにできんのか」

 呆れながら冷蔵庫からお茶を出し一気に飲み干す。

 久住にしてみれば常に上品だと想像していただけに、その行動は意外で驚きだ。

 曲がりなりにも一緒に生活をするようになって、色々と彼の事を知った。

 例えば皿におかずを盛りつけるときは思っていたよりも豪快だったり、結構めんどくさがりなとこがあったりと女性的な面や男性的な面がちらほらと顔を出す。

 別段、不思議な事でもないのだが久住にとっては全てが幸福なものだ。