「そうね、どう考えたって私たち人間が太刀打ちできるのは団結力のみだわ。体力的、能力的に見てもその差は歴然。奴らの気まぐれさとバカさ加減に頼るしかない。奴らの大半はバカですからね」

 ローブを羽織っていた女性はフードを取り、美しい銀髪をさらりと流す。

 ハッとするような美女だ。

「そこで、君たちには世界各地の神霊組織に伝えてほしいのだ。全ての善なる組織に」

 キャステルは一人一人にしっかりと視線を合わせた。

 皆がうなずくと、次に彼はデイトリアに目を移す。

「君には我らの中心にいてもらう。どういう意味かわかるね」

「監視か」