「何かあったのか? デイがそう言うのだからよっぽどのことだろう」

 男を一瞥して口を開く。

「魔王が復活した」

「なんだって!? どういうことなんだ。デイがあいつを守っていたんじゃないのか?」

 久住の驚きは隠せない。

 彼の強さは久住が知る限りどの人間よりも上を行っている。

 それ故に信頼は硬く、彼が守りきれなかった事に驚愕した。

「すまない」

「そんな! デイがだめじゃ誰がやったってだめだったさ!」

「そういう意味ではない」

「?」

 何かを含んだ物言いに眉を寄せた。