「あら、お風呂上がりなのね。とっても色っぽい」

「四魔将か。私一人に四人がかりかね」

「いいや、まず顔を見ておきたかったのさ。僕の名はギル」

 不適な笑みで少年のような魔物は応えた。

 その態度からも、四人のなかでは上位にあるのだと窺える。

 続いて紫の髪の男が、

「私の名はファリス。以後お見知り置きを」と丁寧に挨拶したがその奥には相手を小馬鹿にしたような態度が見受けられる。

「私はマリレーヌ。よろしくね、デイちゃん」

 なんだかこいつが一番頭に来る。

 何故だかわからないが──勇介は軽く女を睨み付けた。

「俺はネイル。これから貴様と闘う者だ」

 最後に名乗ったのは、部屋に現れて初めに発した男だった。

 体格が良く、仏頂面をしている。

 ネイルという男の言葉にデイトリアは厳しい表情を浮かべた。