女磨きの法則


「違う…」

ジュン君はまたしょんぼりとして頭を下に向けた。

「なにが違うわけ?」

苛々してるアタシは口調が少しキツい。

「俺さ、勝手に思ってるだけだけど、お前と同じ気持ちなんだよ」

「え…?」

「彼女が死んでなにもなくなってさ…」

「あんたフラれたことないでしょ」

「あるよ」

苦笑いをしながらあぐらをかくジュン君。

「アイツが交通事故に遭って死ぬ間際にフラれたんだ。好きなヤツができたってな」