「アイツは金木犀が大好きだった。優しいにおいがするっつってな」 お前は死んだ彼女の話をしにきたのかよ。 「で…?金木犀がなに?」 ジュン君に苛々とした口調で言う。 「ごめん。興味ないよな」 「だいたいあんたが勝手に来たんでしょ?!なに?アタシがフラれたの知ってて茶化しにきたの?」 ジュン君は驚いた目で見つめてくる。