「人が傷つくのはもう見たくない。あったものは全てなかったことには出来ないけど皆結局同じ気持ちなんだよな」 「同じ気持ち…」 アタシが独り言のように呟く。 「知られたくないことは最後まで隠し通す。だが一人で抱え込むのが辛くなって誰かに頼る」 「……」 「俺がそうだし。彼女亡くすしさ。だいたい俺がいけねえのにな」 ジュン君は申し訳なさそうな顔をして苦笑いする。