女磨きの法則


バタン…

部屋に沈黙が流れる。

耐え切れなくなったアタシは

飲み物を持って来ることにした。

「なにがいいんだろう。男は炭酸?ココアはないよなー」

なんてブツブツ言いながら

アタシはリビングにある

対面キッチンへ。

「紗耶、麦茶あるわよ、持って行きなさい」

ソファーで雑誌を見ていたお母さんがさりげなく言う。

「あ、うん」

降りてくるまで考えていたのが馬鹿らしく思えて

少し笑ってしまった。

「あ、そうそう」

なに?とアタシが問い掛ける。