女磨きの法則


「俺の今の状態を心配してくれ」

「大丈夫?なんか寒そうだね」

「あらっ、濡れてるじゃない!」

お母さんがリビングから出て来て

脱衣所からタオルを急いで持って来る。

「これで拭きなさい、風邪引いたら大変よ」

「ありがとうございます」

「あら?紗耶の彼氏?」

また余計な事を…

「違うって」

「違います!」

二人の声が重なる。

「あらそう、じゃあお母さんは夕飯の支度の途中だから」

と言ってリビングに戻った。