思ったよりも大きな音をたててあいたドア。
ビックと肩を揺らして、小さな女が振りむいた。
こいつ生徒?先生?
「ぁ。先生いる?」
「ぁ...あたしが先生だよ?鼻血?そこにすわって」
優しく微笑みながらソファーを指さすちび。






「んー結構でてるね...痛い?」
俺はいすに座ってるのにこのちびはそんなに俺と差がない。
背伸びをして上向いた俺の顔を覗き込む。
ほんとにちっちゃい。
ある意味びっくりするわ。
これでさっき体育館ざわついてたのか...。






「よしっ!これでおっけー」
指でオッケーマークを作って笑うちび。
顔を見て...固まった。
今までに見たことないぐらいきれいでかわいい顔立ちをしてたから。
「大丈夫?」
首をかしげて俺の顔を覗き込む。






くりんとした茶色い大きな瞳。
透き通るような白い肌。
俺の片手に十分納まるちっちゃい顔。
小さくて形のいい薄い唇。
『キスしたい』素直にそう思った。






「ん?」
ちびが不思議そうに俺を見つめる。
こいつ天然?
自分がかわいいって気づいてない?
胸下あたりまである長い髪は茶色くてさらさら。
触れたい...そう思った。