もうキミの手を離さない


*・・・*・・・*キミの頭からワタシが消えた日*・・・*・・・*

私が目を覚めると、見慣れない天井があった。

「よかった・・・本当によかった・・・小夏、私のこと分かる?小雪だよ分かる?」

隣には、小雪がいた。

「うん、分かるよ小雪。あれ?なんで私こんなところにいるの?」

「えっと・・・それわ・・・」

あれ?海里がいない。

「小雪、海里は?なんで海里は、いないの?」

「か・・・海里君は・・・特別室に・・・いるわ・・・」

え・・・特別室って?

「ねぇ、なんで海里は、ここの病室じゃないの?」

「そ・・・それは・・・」

「小雪!!よかった。やっと目を覚ましたのね・・・」

お母さんが来て、私を思いっきり、抱きしめた。

「ねぇ、お母さん、海里は、なんで、特別室っていうところにいるの?」

「それは・・・」

「それは、海里さんが、危ない状態だったからなんだよ」

突然、病院の先生が、入ってきて言った。

「あ・・・危ない状態だったって・・・?」

「それは、海里さんは、もう少しで、死ぬところだったんだよ」

「えっ!!」