「私は……変われない。変わらないんじゃないの…なのに、周りは変わっちゃったよ。…テツくん」

「んっ?」





「私の話…聞いてくれる…?少し長いかもしれないんだけど…いいかなぁ…?」

香澄はうつ向いたまま、テツの手を握りしめて言った。



「うん…聞くよ。ゆっくりでいいから、話してよ」



香澄の手を握り返して、優しく答えた…。




「…ありがとうね。テツくん…」



香澄は暗くなりかけた空を見上げて、話し始めた。