「…過去の事…ではないです。僕は…香澄と別れて、亡くなった事を聞いた時から…僕の時間が止まってます…。だから…過去も何もなくて、今でも目の前に香澄が現れるような気がします…。今でも彼女が僕の中で生きているんですよ…」



「テツくんも…そろそろ香澄の事を忘れて、新しい人を見つけなさい…それが、あなたの為にはいいはず…」



「僕には…できないです。彼女を忘れるなんて…」



綾女は少しキツイ口調で言った。



「いつまで香澄に執着してるの!…そんなんじゃ、いつまでたっても……あなたは立ち止まったままじゃないの…香澄はそんな事を望んでないわよ…!?」