それから、何分経っただろうか、ある一本の電話がかかってきた。
 優香の母からだった。
 俺は黙っていることしかできなかった。
 そして、それから4日後、優香の葬儀があった。
 泣きじゃくる優香の妹、何が起こったのかよくわかっていない小さい優香の妹、深刻な表情をしている優香の姉、親戚などに挨拶をしている優香の両親、両親の目には涙こそなかったが、悲しみに満ち溢れていた。
 俺は、声をかけることができなかった。
そして、その日の夜、俺は無意識に優香の家の前に座っていた。
 どうすればいいのか分からなかった。
 しばらく座っていると、目頭が熱くなってきた。
 涙があふれてきた。