下に下ろしていた荷物を伊崎は手に持って家の方向に歩いていく。

「待ってるんじゃないのか?」

このまま睨まれたままでは、またスーパーで逢った時に自分が困る。

というより、ここのスーパーが使えなくなる事の方が困る。

「あぁ!?
てめぇ、殴られてぇのか」

「お前に好意があるから声をかけたんだろが!」

「………チッ!」

伊崎の行動を見ると女達の方に向かって何かを言っている。