「どこだ?わからないの。」

「えっとね…」

ノートを開いて、指をさす。



「…え…。」


ノートに書かれたのは、
メールアドレス。

見た瞬間、言葉を失ってしまった。

「どうしたの?先生。
教えてくれないの?」

そう笑みをこぼす松田が、素直に怖かった。
でも、やっぱり美人だなあ、と
ココロの中で感心する自分もいた。


考えているうちに、
松田の後ろにいた生徒に

「先生~?まだ~?」

と言われ、我に返った。



「あ、あぁ。」

「先生って…可愛いね。」


そういわれて、あぜんとした。

そして、松田は自分の席に座って、
何事もなかったかのように勉強
しはじめた。