タカルコワの新婚旅行

「そうですか。ナスタさんがそういう気持ちなら、僕から言うことは何もありません」




ナスタは何も言わず、タバコの灰を灰皿に落とした。




「ただ、ヤカエさんにはナスタさんの所在を伝えます。とても心配してましたから」




「好きにすれば。私ももう大人なんだし、いちいち兄の許可なんかとってられないよ」




なんだかナスタさんの雰囲気が変わっちゃったな、とタカルコワは思った。




「ナスタさんが幸せになること、願ってます」




「ありがとう」