タカルコワの新婚旅行

「昔のケネキに対する気持ちが蘇ってきてしまってね。タカルコワは恋したことある?」




ナスタは一貫してタカルコワに対し、タメ語だった。




彼女のタカルコワに対する気持ちの余裕が伝わってくる。




「ほとんどないです」




「じゃあわからないかもね。とにかく、お給料のいい仕事を探して、ケネキを助けてあげようと思ったの」




タカルコワは男として悲しい気持ちだった。




ナスタからすればタカルコワなどケネキより格下なのだろう。




女性からほかの男より下に見られると傷つくんだな、とタカルコワは思った。