タカルコワの新婚旅行

後日、ケネキからタカルコワに電話があった。




「はい、もしもし。タカルコワですが」




「もしもし。タカルコワさん?私、ケネキという者ですが」




「ああ、ケネキさん、先日は突然そちらにお邪魔してしまい申し訳ありません」




タカルコワはケネキに事情を説明し、ナスタの居所に心当たりがないか聞いた。




「ナスタのことはねえ、私も探していたんですよ」




ケネキは残念そうに言った。




「急にいなくなってしまってね。タカルコワさんはナスタの彼氏さんですか」




「いえ、単なる知り合いです。失踪に気づいたんで心配して探してます。まだ、失踪かどうかさえわかりませんが」