この場所で過ごして 1




「旦那さまはお仕事で忙しい中、兄弟たちの世話をしたのが別れた奥様でした」


「なんでそれが寂しさなんですか?」


「僕も途中から仕えるようになったのであまりわかりませんが、名央さまはいちばん別れた奥様のことが大好きだったそうです」


「……」



あたしは入部届けを書いている草宮くんのほうを見た。


楽しそうに笑っている。


寂しさなんか感じなさそうなのに…