「どんな先生でも
先生への気持ちは
揺るがないし…変わらない…。」



私から先生に歩み寄って
広い背中に手を回した

鼓動も何も聞こえない
ひんやりして
でも
愛おしい先生の胸板に
頬をすりよせる



「でも…
斎藤君の事を思うと
胸が苦しいの…。

だから
さっき何も言えくて…

ごめんなさい…。」


背中に回った
先生の腕が私を掻き抱いた


「冴っ…」

「先生…
好…きっ…」



最後まで言い切ることなく
私の言葉は
振ってきた先生のキスによって
奪われた



晴れる事のない
胸の靄を
ごまかすように

私は先生とキスを繰り返していた