Blood Smell

すると
その息の先に
一羽の大きなカラスが現れた


漆黒の翼は怪しく輝き
瞳はくぐもった緑色


この前見た時は
コウモリが女の子の姿になった

先生が血の契約を交わしたという
使い魔


「カラス。
急ぎだ。これを父さんに。」


先生は
どこから持ち出したのか
小さな
手のひらサイズの
銀色の円柱型の物を
カラスに差し出した


「かしこまりました。」

カラスの声は
酷く美しい女性の声だった

そして
先生から物を受け取って

窓から
夜空に飛び立っていった