Blood Smell

「…冴…。」


「先生?
…大丈夫ですか?」



そっと
先生の頬に手を伸ばした


その瞬間

触れるか触れないかのところで

先生の大きな手が
私の手をつかんだ


冷たい感触…
それが
 
今日は少し震えていた


「…どうしたんですか?」

首をかしげる私に向けられた
先生の顔には
いつもの余裕はない



「いや…大丈夫だ。
それより今の話を
父さんたちに報告しないと…。」


先生は
おもむろに立ちあがって

いつか見た時と同じように
右手のひらに
左手で何やら書くと
フッと息を吹きかけた