Blood Smell

春奈は
ただそばにいてくれた

それだけでよかった

優しく肩を擦って
「頑張ったね。」

と何度も言ってくれた


「私…フラれたけど
先生のことが本当に好きなのぉ―…」

涙で声も震えてしまう


「うん。そうだね。
諦めることなんて、無理にしなくていいよ?
冴のその気持ちは何よりも大切にしてほしいから。」

私は春奈に抱きついた
子供みたいに泣きじゃくる
そんな私を
春奈は優しく励ましてくれた