「さっき話したように、ライカンは元はヴァンパイアだった。
狼の血は紛れもなくヴァンパイアの血を燃やし尽くしてしまう程の脅威だ。

そして、その牙も同じく…」



先生は人差し指を左胸に当てた


「ここに刺されば、俺達を殺す力を持つ。」




「そんなっ…!」



ヴァンパイアは


先生は不死身だと思っていた



太陽の中でも死なないし…


寿命が来るまで死ねないんだと…勝手に思い込んでいた



それが

ついさっき現れた
ライカンによって粉々に打ち砕かれた



絶望のような焦りが沸々とわき出る


「で、でも、ライカンだって不死身じゃないんですよね?」


先生の形のいい薄い唇がゆっくり弧を描いた