先輩とバスケ

負けたら隼人さんの自主練見えなくなる。


それだけじゃない。


下手すればバスケしてる隼人さんを見ることができなくなる。


そんなの絶対やだ。



「絶対…絶対やだ。」



あたしは半泣きで何度もやだって言っていた。


隼人さんは道端にチャリを置いて「しゃあねぇなぁ」といい、あたしを抱き締めてくれた。


「勝つから泣くな。な?ぜってぇ勝つから。」


あたしはただ、頷くことしかできなかった。