花道を通り抜け屋敷に入ると
祖父と母.弟がいた。

「お帰り聖愛。」

『お久しぶりです.お祖父様』

あいさつを交わしリビングのソファーにそれぞれ座った。

「聖愛. ハジから聞いたと思うが、あいつは執事兼護衛だ。これからはできるだけハジと行動しておくれ。」

『わかりました』

「直ぐで悪いが、引き継ぎの件で話がしたい。
書斎に来てくれ」

了解の返事をしようとしたとき

「お父様.それは聖愛が可愛そうですわ。
長旅で疲れています
仕事の話は後にしましょう」
優しく微笑んだ彼女の目には憎しみが隠れていた。


「そうか。穂香さんが言うなら…
星夜や朔夜とも会いたがっていた。落ち着いたら書斎に来てくれ」

『わかりました』


お祖父様が出ていき
私と母が残った

「よく帰ってこれたものね。
絶対にあの会社は渡したりしないから」


母は立ち上がり
このリビングを出て行った