11月
「寒くなったなぁ」
「そだね。ひっついていいー?」
「は?なに聞いてんの。いっつも勝手にくっついてくるだろーが。」
ほんのりついたオレンジ色のライトが大きなダブルベッドの上の私たちを照す。回りには脱ぎ捨てられた服や下着。
あたし裸のまま恥じらいもなく男に抱きつく。そんな私に応えてくれるはずもなく、男はメールを打つのに夢中だ。
悲しい感情なんて沸いてこない。寂しいだなんて思ったこともない。私はただ…温もりが欲しいだけ。
あたしと男は世の中でいうセックスフレンド。
1年前からの関係だった。
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