私がそう言うと美人さんは笑顔で、

「あっそうなんだ!てっきり竜ちゃんをナンパしてるのかなっておもったし(笑)
てか竜ちゃん電柱の横なんかで寝て仕方ないなぁ…。私はすぐそこのファミレスにいてって言ったのに…」


美人さんは1人でベラベラしゃべってる…
私どうしたらいいんだろ。



「あっ竜ちゃん、やっと起きた」


「んー…、さくら?」


男は目をこすりながら立ち上がった。


「あれ、誰おまえ?さくらの妹? さくらに妹なんかいたか?」

いきなり私に話しかけてきた竜ちゃんと呼ばれているこの男。

「えっと、いや…通りすがりの者です」

男は可笑しそうに

「通りすがりのひとがなんで俺の成績表持ってるの?」


あっやばいやばい。

成績表返してなかった。

私が1人でテンパってたら「んでどうだった?」

え?いきなり男が話しだした。

「なにがですか?」

「俺の成績表みてどうおもった?」

あー成績表みた感想ね。

「すごかったです!頭いいんですね、尊敬します!」

私は笑顔で答えた。