カナちゃんがソウの家を出て行ってから
リビングには最悪な空気が流れていた。



『ケイ、ちょっと』


僕はイライラしてタバコを吸っている
カイに呼ばれた。


『今までわかったことを
まとめるのにいい機会だ、
お前の知ってる情報全部言ってくれ』


「うん、わかった。

中多久 奏には腹違いの弟がいる。
その弟は2年前から海外に行ってるから
おそらく関係ない。」


『ケイ、そいつの顔見せろ』

ソウが急に怖い顔をして僕に言った。


僕は携帯に中多久の弟の顔を
うつしだしてソウに見せた。



『‥おい』

ソウが携帯を睨みつけたまま言った。


「どうしたの?」


『‥カナに電話かけろ』


「え、何で‥」


『いいからかけろっ!!!』

ソウが僕に怒鳴りつけた。


それを見ていたカイが
カナちゃんに電話をかけた。


「‥‥‥‥」


こんな顔したソウ、初めて見た。
いつもは冷静沈着で落ち着いてるのに‥



『‥‥繋がんねぇ』


カイがそう言って電話を切った。