それでも、まだ。




『さーあ、どこから話してもらおうかな。』


レンと呼ばれていた人は、ニコニコしながら結菜(?)に話しかけていた。




いや、顔は笑っているが、眼が笑っていないな、この人。


神田は静かに成り行きを見守っていた。



神田たち3人は、神田を抱えてくれた男の人のおかげで、すぐに森らしき所を抜け出し、とある廃墟に入った。



そして神田がこの男の人に怪我の手当をしてもらっているときにレンと呼ばれる人が合流したのだ。




『………………。』



『黙ってても分かんないよ。』





このレンと呼ばれる人もよく見てみると顔がすごく整ってるなぁ……。


髪は茶色っぽくて短いけどこの人の雰囲気に合ってるし……でもなくて!





………ものすごく気まずい。




なんか居てはいけない所にいる感じだ。





足元では黙々と手当をしているクールさん。



目の前ではなんだか険悪な雰囲気の二人。





……私はどうすれば?