龍神side


『私…天龍寺組の娘なんや…』


一瞬…ほんの一瞬…思考回路が
停止した…


「!?」

マジびびって声も出なかった。


琉嘩が俺の許婚…

いまいち実感が湧かない…


『龍神は嫌ちゃうん?こんなブスと結婚させられるんやで?』


琉嘩は今にも泣き出しそうな
顔で俺に言った。



こう言われて何故か胸が
痛んだ…




この女はよく喋る…


五月蝿い女は嫌いだ……



でも、琉嘩は嫌いじゃねぇ…



コイツといると落ち着く…



コイツといると


胸が苦しくなる…



ひょっとしたら俺は…


琉嘩に…


恋をしたのかもしんねぇ…