そう言うと、幸也は思い出したように志高に話し出す。





「という事で有栖川の家と我が家、葛城の家と・・・他にも華族が王派だと宣言しました。その事によって・・・動いていた馬鹿な華族も掌返したように、争いを辞めています」



葛城家という時に、少しだけ幸也と志高の顔が曇ったのを那智は見逃さなかった。




自分もまた同じような顔をしているのだろう。



一番早くに戻ったのは王である志高だった。



状況確認をしながら、今がどんな状態かを確認していく。





謀反を起こした家は・・・後宮の姫達の家ばかりだった。




・・・那智を正妃にした王が気に入らないという思いもあったのだろう。




溜息を一つつくと・・・那智は二人を見つめ笑う。




「さぁ・・・・後片付けと参りましょう」




新しい未来の為に・・・・





歩く場所はすぐそこまで来ている。