キ-・・ン コー・・ン カー・・ン コー・・ン
「…何、で?」
アリスが戸惑ったように呟き、それを聞いた宇佐美が廊下へ走った。
ガチャガチャガチャッ!!!!
「開か、ない…」
宇佐美が廊下に出ようとしたのかドアを横にスライドさせるも開かないようだった。
「嘘だろ…!」
それを見て絶句する帽子屋とアリス。
「これ、マジで"罠"?」
戸惑う3人、依然眠ったままの寝子。
「…例え罠だとしても、一体誰が…」
またもや一番始めに気づいた宇佐美が呟く。
「――…待つしか手はないの?」
「多分…」
アリスの呟きに、宇佐美は小さく答えた。
その瞬間、シュゥウゥウ、と教室に煙が立ち上り始めた。
「!?」
吸い込まないように3人が自分の手で口と鼻を覆うが、無意味だった。
徐々にぼやけていく視界に、アリスは寝子の近くに寄り、手を握った。
―――…此処から始まる恐怖の連鎖。
それを、彼女達は知らない…―――