《Selena's Story》


~『ねぇ れお?おーきくなったらけっこんしよーねっ!』

『うん!しよーね!』

『やくそくだよ?』
『うん、せれなもやくそくだよ!』―――…‥・・。






あれっ?なんか久しぶりに昔の夢見ちゃった?

まーいっか、ではあたしは再び眠りにつこう

そう思い2度寝しようと布団を掴んだ瞬間…


「おい!いつまで寝てんだよ!」


バカでかい声があたしの耳にキーンと響いた。

「うわっ、ママ?何?」

「あいにく俺はお前のママじゃありませんけど」


頭上から声が聞こえる。

まさか!と顔を上げてみると…。

やっぱしあんただったか…。

怜央。


「って何で勝手にあたしの部屋に無断で入ってきてるの!?」

「無断じゃねぇよ無断じゃ。玄関で待ってたら、絢香さんに起こしてきてくれって言われたんだよ!」


絢香【あやか】さんとは、あたしのママの事。

ちなみにあたしのお姉ちゃんは、桃香【とうか】です。

ってなにやってんのあたしっ!!

これじゃあバカみたいじゃん!

(実際バカだけど…(泣))


「とにかく出ていって!」

「あ?何で?」


あーまた、わざとあたしに言わせようとしてる

でも今回は負けないんだからね!


「何でもなの!な・ん・で・も・!」

「言えよ。理由。」


昔の怜央の方がよかったぁ!!!

ほんと、どこから変わったんだか!!!



怜央は小さい頃からの幼なじみ。

長い付き合いというか、腐れ縁かな?

「着替えるから出てけ~~!」

「何でだよ?いいじゃん。それに俺はお前の事1人の女として見てねぇから」


グサッ、あたしのココロに言葉と言う名の針が刺さる


「いーから出てって!」


なかなか出ていかない怜央にしびれを切らし、やっとの思いで部屋から追い出した。

ふと時計を見ると、8時15分。

ヤッバ、学校は8時30分から始まるのにぃ!

それからあたしは着替えて朝食を食べ、

のんびり歯ブラシをしてると、

自分が寝坊していた事に気づき、

急いで怜央のいる自転車の後ろに乗った


「おせぇよ。俺まで遅刻扱いされるだろ!」


そー言いながらも待っててくれた事にまた【好き】がつもる。


「ごめんー」

いつもの満面の笑顔で謝ってみる


少しだけ、こんな怜央に期待してたりするんだけどなー