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その日の放課後、俺は日直だった為に、自分の担当している教室の鍵を確認しながら、暗がりの廊下を歩いていた。

ほぼ全ての教室の点検が終わり、残すは自分のクラスの教室だけとなったとき、

ドアがほんの少しだけ隙間をつくって開いているのがみえた。

他のやつに閉めとけと頼んだはずなのだが。




教室の中を覗いてみた。


すると、もう誰もいないと思ったのに、

そこには、昼間のあの女がいた。

頬杖をついて、夕焼け空を窓から眺めていた。

こんな時間まで残って、一体何をしているのか。


夕焼けをバックに、逆光で女の姿は黒い影のように見えたが、
よく見ると、昼間は気にならなかったが、髪が意外と長い。

しかし、綺麗に手入れしてあるというよりは、無造作に伸びてしまっているかんじだ。

そして、やはり服装など、全体的に地味だと思った。


ただの変わり者だという目で見ていれば、きっとそれまでだろう。

しかし、変わり者だからと言って、いつまでも教室に残ってもらっては、こちらとして迷惑だ。


俺は、その女と話をすることにした。