いつのまにか10㎝くらいの距離になってたあたし達の顔。 「近づくな、これ以上。 蹴るぞ。」 足に力を入れて、渡辺の腹の前に位置づける。 「おうぉう、分かったから。蹴んなよ。」 そういって、ぱっとはなれる。 なんだかんだいったって、あたしはまだ。 男に近づかれるのが、怖くてたまらない。 そして、嫌でたまらない。