首を落として、こびりついた血を払った。 恐ろしやー、我らが隊長っ。 無宗教だったが、一応と思い十字を切った。 流れた紅は石畳に染み込む。 雨が降れば、痕跡ごと消えるだろうに。 ジンは左手に拳ほどの炎を灯す。 いつも通り、燃やすらしい。 火が乗り移った彼の身体は、パチパチと音をたてて黒く変色していく。 まるで、彼から養分を吸い取って花が咲いているかのよう。