ジャック ザ リッパー




慣れない左手で剣を扱うアルファの額には、似合わないと笑われた汗が滲んでいた。


「きれい、壊す、きれい、殺す!お前邪魔!俺殺される!殺す前に殺す!殺す殺す殺す!!!!」



呪いのように繰り返される、『殺す』の言葉。

振り下ろされる刃は常に、アルファの碧眼を狙ってくる。


一太刀、避けそこなって頬にラインを生んだ。




「あはははははっ、きれい、壊れた!」


「まるで赤子ですね。
知能が低いのか、それともまともな人語を忘れたか」


左手では切れない。

この狂いの産物をどうしようか。