ジャック ザ リッパー




「あはっ、あははっ、あははははははははははははははははははは!!」



よほど腹筋が強いのだろう彼は力一杯に叫んだ。

笑いではない。

笑いを全力で笑うという行為に消費している。


異常だ。



男…アルファは漸くそのたれ目にきりりと気合いを入れた。


彼はまだ笑う。



狂ったレコードみたいに、何度も繰り返して。




「あはははははっ
きれい、きれいきれいきれいきれいきれいきれい!

きれい!」



「綺麗がそんなに嬉しいですか。僕には君が綺麗を好むようには見えないけれど」



「ふふ、あはははははっ

きれい、きれい、



きれいは、殺す!!!!」




語気を強めて男はアルファを睨んだ。

ロックオンして地面を蹴って、しなやかに突撃していく。